人間の人生において確かなものは 「生」 と 「死」 だけである。
既に生を受けている人間にとって確かなことは、
「いつかは死ぬ」 ということだけであり、
そう思えば、
何もかもが小さなことに思えてくる。
Wish You A Happy Life
降り積もる 雪に未来を 踏む私
人間の人生において確かなものは 「生」 と 「死」 だけである。
既に生を受けている人間にとって確かなことは、
「いつかは死ぬ」 ということだけであり、
そう思えば、
何もかもが小さなことに思えてくる。
真実はどんな場合でも一つだが
嘘が単一の層であることはむしろ少ない。
僕たちは多くの場合、
幾重にもコーティングされた嘘の表面の
一番手前の一層のみを見ているに過ぎない。
人から拒絶されることは
例えそれが
明示的な嫌悪感でなくとも
自信喪失に
大きな拍車をかける
いつもは
大の字になって眠るベッドも
今日は
タオルケットに巻き付いて
壁に埋もれるように
擦り寄って朝を待つ
このまま
誰も僕のことを
特別な存在として
つまり
恋人や伴侶として
必要とする人が居なければ
僕は寿命を待たず
自ら死地へ赴くだろう
生命として生まれた以上
この惑星に
未来へと続く人類の歴史に
生きた証を残せない者は
潔く去るべきなんだ。
恋愛や人生といった
初期の段階では
比較的抽象的で
先の見えない問題を
扱うとき
それをより
具象化しようとする欲求は
理性による
論理的な一貫性による
安心感に反して
害となることが多い
「思い入れ」 の強さが
時に人を傷付け
関係さえも
台無しにしてしまうように
僕の不器用さは
あらゆるものを破壊して
自らを極限に追い込む
本当は叫びたい
僕はただ
真っ直ぐに生きたいだけだと
叫びたい
ただ、愛されたいだけだと。
愛されるために愛するんじゃない。
愛するから、愛されるんだ。
必要とされるために生きるんじゃない。
必要とされるに足る人物になるために生きるんだ。
アナログの掛け時計は
やっぱり苦手だ、と
壁に掛けた黒い時計の
シルバーの秒針を眺めて
思った
元々は
数年前、交際していた
恋人のために
用意したものだったが
「想い出の品」 じゃあるまいし
捨てるのも勿体無いので
そのまま掛けてある
秒針が僕から
1秒を確実に奪っていく
それを確認させるように
機械音がカチカチと響く
この緊張感と重みに
耐えるのは苦しい
それでも実質
部屋で一番大きな時計なので
これからも
君臨することになるのだろう
僕の 1秒を
永遠に吸い取りながら。
メールの返信すら
来なくなった携帯電話を
ベッドに投げ捨てた
鳴らない電話に
用は無い
解放された空間と
完全に自由な時間が
僕の胸を焼いていく
人は
人とのつながり無くしては
生きられない動物か
そんなことはないだろう
無人島で暮らす人もいる
では、この孤立感や
疎外感や焦りは
どこから来るのだろう
「人と同じがいい」 という
考え方は昔から嫌いだった
表面を繕って
仲良くやりとりをして
その現実を
幸せと錯覚して
ぬか喜びするくらいなら
一人のまま
壁や天井や水と
向き合っているほうが
ずっといい
机の端に
忘れ去られたボールペンも
きっと同じことを
思っているんだろうな。
ありふれた日曜の
ありふれた夕食が近付く
菓子パンばかりでは
栄養がないので
最近はスーパーの
お総菜にしているけれど
枝豆やイカリング
つまりは
ビールや酎ハイなど
酒のアテになっただけ
これでは
どちらが健康なのか
疑問が残る
けれど
毎日、1000kcal 以上も
炭水化物を食べるより
いいだろうな、と思う
日暮れの時間は
19時台から、18時過ぎに
早まってきた
もう、そろそろ
秋は目の前まで来ている。
時間が
現実と心を隔てるとき
胸に引っかかった思いは
行き場を失い
自分と
自分の目に映る世界の
中間を彷徨い漂う
身体の奥深くに
染みこんでいくような
冷たい水を
飲み下しながら
暗い部屋で一人
明日の行方を占う
この数年間をかけて
僕の周りから
少しずつ
消えていった笑顔は
今、誰のために
微笑むのだろう
光らない
携帯を見ながら思う
僕のことを
必要としている人は
世界にあと
何人いるのだろう。