Wish You A Happy Life
降り積もる 雪に未来を 踏む私


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記事一覧

迷い

迷うこと、悩むことができるというのは、
選択肢が与えられているという意味で、とても有り難いこと。

成功しても失敗しても、
迷いながら 「何かを決めた」 という事実は

確実に、自分の自信へと変わるから。

friday gone

何かを手に入れた分
何かを失う

人生は

そんなにフェアには
できていない

失って、失って
最後にやっとひとつ

何かを手にすることが
できるかどうか

そんな所だろう

地球の上を

小さく四角形に
切り取った部屋の中で

失したものの数を
考えながら

僕はまた

今日という
貴重な時間を

見送ってしまった

泥臭くなければ
生き残れない

いい加減
オトナにならなければ。

賢者と愚者

賢さとは、いつでも馬鹿になれるということ。
愚かな人と同じ目線で笑えるということ。

愚か者の気持ちが理解できずに見下しているようでは、
いつまで経っても本当の意味で賢くはなれない。

冒険者

コンビニからの帰り道

車道を 60km/hで走る
バイクのミラーに

小さなバッタが
必死でしがみついていた

とてつもない速度で走る
大きな大きな乗り物に乗り

相当な距離を
移動したということは

彼の一生のうちで

指折り数えるほどの
大冒険になるだろう、と

僕は内心思いながら

信号待ちの隙に
彼を歩道へ向けて放した

僕は
飛行機が怖いけれど

もしも乗ったなら

彼と同じくらいの
大冒険をした気分が

味わえるだろうか

人間は知恵があるから
高等だなどと自称するけれど

彼のほうが
何倍も勇敢で立派だと

ドアの鍵を回しながら
思った。

終焉への道

壊れ始めたら
いつも止まらない

眠剤を酒で流し込んで
意識を失うようになったら

いよいよ
人間お仕舞いだと思い

飲みたがる喉を
惨憺たる思いで説き伏せる

昨日、一昨日の未明には
クスリで呆けた頭で

歳の離れた友達に
本意の伝わらないメールを

送りつけて
怒らせてしまい

今日は今日で

苦しくて、苦しくて
お酒を飲んだ友達の心を

和ませるべき場面で
またしても自分の話をして

酷い自己嫌悪と
内罰的な感情の一切合切が

不安定になっていた心に
トドメの杭を打ちこんだ

どうして僕はいつも

思いとは裏腹の
不本意な言動ばかりして

友人や知人

その他多くの
自分を応援してくれる

大切なひとの信用を
失ってばかりいるのかな

迷惑ばかり掛ける僕が

全てを投げ出す日は
そう遠くない気がする

愛し、愛されること

つまり
出会っては別れることを

十年、それ以上も
繰り返してきた僕が

心から欲しいのは

どこにでもある
少しだけ風変わりで

静かで繊細で人間臭い
当たり前の人々の世界

人間失格

心の中は、いつも
どんよりと曇っている

瞳も。

ハイド氏、再び

深夜、眠剤を飲んで
勢い余って友人にメールし

その文章の稚拙さに
朝起きてから閉口する

台風が来たので

さすがに深夜は
出歩かなかったかな、と

無機質な目で
部屋の中を見回すと

スナック菓子の
空き袋を発見

副作用は

転んでも
タダでは起きないらしい

まさか

ハイド氏と再び
付き合う羽目になるとは

先が思いやられる中

選挙カーの声だけが
やけに人間臭く聞こえる

しばらくゴロゴロしたら
バナナを食べよう。

lost words

ブログの編集画面を
開いたタブを選び

この空白に

自分は
何を書きたかったのだろう、と

紅茶のペットボトルを手に
一瞬、戸惑う

何かを書こうと思って
ウインドウを開いたのだから

書くべき 「何か」 があるはず

こうして

思い付きや想像力を
無駄に浪費していると

そのうち

何も書けなくなるようで
少し怖い

けれど

編集する
作業に取りかかったのが

今なのだから

今忘れていることを
無理に捻り出して書いても

それは
嘘になるような気もする

そうこうしていたら

内容が
「内容を忘れたこと」 に

なってしまった

まったく意味の無い記事
そんなものも

たまにはアリかな。

幸せの確信

「幸せに生きた」 という確信は、
幸せに死んでいく中で最後に手にするもの。

言い換えれば、どんなに悲痛な思いをしながらでも
生きてさえいれば幸せを掴む希望がある。

軌道修正

人は、三回死ぬ

自分を
愛せなくなったこと

つまり

他人を
愛せなくなったことに

罪悪を感じなくなったとき
精神的に死ぬ

そして

動物に生まれた体として
いつかは肉体的に死ぬ

最後の死は

他の人々から
忘れ去られてしまった時

存在として死ぬ

僕は
自分自身を怖れ

ひたすら
自分から逃げ回り

そうこうするうちに

親しかった人たちとの
音信も途絶えてきて

どうやら

順番がメチャクチャに
なってしまった

「幸せに生きた」 という確信は

幸せに死んでいく中で
最後に手にするもの

このままでは
何年、何十年か先に

後悔することになる

もっと、ひたむきに
がむしゃらに

自分自身を
軌道修正しなければ

いけない。

衝動と呵責

今夜も

抜け出せない
過食の衝動に

家を飛び出し
近所のファーストフードで

嫌になるほど食べた

眠剤のせいで

ちょうど
お酒を飲んだ時のように

脱抑制的になる、と
主治医は言っていたが

今のところ
解決にはなっていない

遊び慣れていそうな
金髪の若者たちと

少し、距離を置いた
テーブルにひとり座って

一心不乱に
ハンバーガーを貪り

いよいよ
自己嫌悪も限界となると

ドリンクを
一気に飲み干してから

大急ぎで帰宅した

誰かにとっての

自由奔放な遊びや
贅沢と言われるものが

僕にとっての
「苦しみ」 であるという

やるせなさ

夏の朝は早い

うっすらと
明るさを増した空が

僕の情けない行為を
今朝も、咎めていた

変に動き出す前に
眠れたら、いいのに。