Wish You A Happy Life
降り積もる 雪に未来を 踏む私


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受け継がれる命

今日は、母の七回忌

つい先日のことのようだった
最愛の母の死から

もう6年が経とうとしている

母がついに
その顔を見ることなく亡くなった

孫である甥っ子を見ながら
存命中の母に思いを馳せる

甥の誕生を心から願い
甥の幸福を祈っていたのは

他ならない母だったのだと

だからこそ
その母の気持ちの分までも

僕から甥っ子に
愛情のなんであるかを

正しく真っ直ぐに生きることの
大切さを

自らの言動をもって
覚えてもらわなければいけない

箸を使えるようになった
成長の早い甥と会話をしながら

ことの善悪や、マナーなどを

自分自身で考えさせるように
少しずつ誘導する

この子が無事に育つことが
何よりの母への供養なのだ

そう思う気持ちが背中を押して

甥っ子に対する僕の思いは
より一層、強くなる

宗教が異なるので
僕は法要には参加しないが

故人を偲ぶ日を迎えて
改めて母から学んだこと

注がれた愛情のそのすべてを

もう一度振り返り
心に焼き付けておこう

そんな気持ちで
ミネラルウォーターを飲み干した

家族というものは
残酷であり幸せなものなんだな。

聡明と蒙昧

聡慧な人間が聡明な人間を育てる
暗愚な人間が蒙昧な人間を育てる

自ら聡くありたいと願う人は常に
尊敬に値すると思える人物の傍に居るべきだ。

ごめんね

謝りたいことがあるのなら

「ごめんね」なんて言わないで
その数だけ笑ってみせてね。

Happy Birthday

眠りから 目覚めて
メールを 追う目に
一言 おめでとう
時間が 止まった

短くて 味気ない
不器用な メールが
いつもより 温かい
返信を惑う 指が震えた

私の命を 私より大切に
思ってくれる 貴方がいるから

私は 私を 大切にできる
拙い自分を 愛してゆける

心から ありがとう

伝えたい 返事を
綴っては 消しながら
貴方の 優しさに
恥じない答えを 一人探した

支えられて 生きる
その意味を 教えてくれた
貴方にも 伝えたい
生まれて きてくれて

私と 出会ってくれて
心から ありがとう。

愛情に囲まれて

目が覚めると

たくさんの方から
誕生日のお祝いの

メッセージが届いていた

付き合いの長い人
知り合って日が浅い人

一度は訣別した人までもが
僕の生を祝ってくれる

そのことに、ただ感謝し
思わず涙が溢れた

生きることに
価値を見出せない日々を

一瞬で吹き払うような
温かく深い愛情

それに囲まれている自分は
どれほど幸せかと思う

そして、その優しさを
注いでくれる人たちのために

これから何ができるのかを
自分自身に問う

誠意と寛容を忘れずに
新しい一年を走り抜けたい

どこまでも真っ直ぐに
悪足掻きをしてみたい。

心を伝える術

誰かを大切に思う気持ちは
それが相手に伝わって

初めて意味を持つもの

心を言葉で伝えようとする人間は
言葉の使い方を学ばなければならない

心を態度で伝えようとする人間は
己の一挙一動を

常に省みなければならない。

この目にとまる人を

SNS経由で

一度は袂を分かった
たくさんの人々との

交流が復活した

精神疾患の症状とはいえ
幾度となく失礼を働き

何度も傷付け
迷惑をかけ通してきた人々が

尊敬に値する寛容をもって
僕を再び受け入れてくれる

そのことへの感謝を

これから僕は
どんな形で還元していけるだろう

信用を失うのは一瞬
築き上げるには一生

そんなことを思う水曜の午後

できることならば
もう誰も傷付けたくない

そう思うけれど

弱くて汚い自分自身を
直視することから

すべてが始まる

人を大切に
そして自分を大切に

37歳の誕生日を
明日にひかえて

再びその決意を新たにする

せめて
この目にとまる人だけでも

愛し通せる自分でありたい。

命への感謝

伸びた指の爪を切る

爪を切るたびに
「またこれだけ生きたんだな」と実感する

命あることに感謝する機会は
平凡な日常の至る所に隠れている。

期待過剰の罠

過剰な期待を抱くことが
相手を滅ぼす

過剰な期待に応えようとすることが
自分自身を滅ぼす。

雨上がりの歩道

今日は通院日

小雨があがったばかりの
冬の歩道を歩き

優しい雨の匂いの残る
駐車場を抜けて

病院に向かった

年末年始の
お祭り騒ぎに触発された

躁転からくる
20万円余の散財

そして、その後のウツと
歯止めのきかない過食

すべてを主治医に報告し
リチウムの増量が決まった

病んだ人にも
どんな苦難の中にいる人にも

平等に訪れる冬

町ゆく見知らぬ人々は
この季節の中で

どんなものを見て
どんな幸せを感じながら

歩いているのだろう

そんなことを思いながら
長い一日は終わった

不調との闘いは
まだまだ続く

長い冬を越しても。