診察日なので病院へ
デジカメと
Let's Note を買ったことを
おとなしく白状する
予備の電池や
三脚や
外付けHDD 2台や
通信用の携帯を新規契約したのは
デリケートな事なので
内緒にする
「それで、いくらくらい使ったん?」
「40万・・いや 35万・・」
当分、穏やかに過ごすように言われ
家族と夕食を食べて帰宅
何よりも、この猛暑の中を
一日中動き回れた自分が偉い
「ウツになって写真なんか撮る気になる?」
「いや、メモ代わりに何でも撮るんですよ」
「へぇ~ (by 主治医)」。
Wish You A Happy Life
降り積もる 雪に未来を 踏む私
診察日なので病院へ
デジカメと
Let's Note を買ったことを
おとなしく白状する
予備の電池や
三脚や
外付けHDD 2台や
通信用の携帯を新規契約したのは
デリケートな事なので
内緒にする
「それで、いくらくらい使ったん?」
「40万・・いや 35万・・」
当分、穏やかに過ごすように言われ
家族と夕食を食べて帰宅
何よりも、この猛暑の中を
一日中動き回れた自分が偉い
「ウツになって写真なんか撮る気になる?」
「いや、メモ代わりに何でも撮るんですよ」
「へぇ~ (by 主治医)」。
何かを知るということは
恐ろしいこと
知らなければ
見えなかった現実が
眼前に迫ってくる
それは
時には哀しくて
抗う術もなく残酷で
心を抉られるような
痛みを連れてくるけれど
知らなければいけない
立場もある
そういう巡り合わせもある
だから、怯えながらでも
何かを知りたいと願う
キミには見えている?
僕が知り得なかった
たくさんの現実が
時を同じくして
今起こっている
たくさんの空しさが。
またしても診察日
近頃は二週間が早い
徹夜のまま
午前診に飛び込むことも
しばしば
でも今日は怠い
何か食べてから
一眠りしよう
キッチンで発見したのは
はるさめヌードル
暗闇の中
慣れた手つきで作る
お湯をいれてフタをし
自室に持ち帰って
作り方を見ると
「3分後、液体スープを入れ」 とある
全部いれてしまいました
もう分離できません
やらかしてしまった
まだ明け方なのに。
いま僕は
コンクリートで出来た
大きな石の棺の中にいる
飲み下す頭痛薬と
ベッドに染みついた汗のニオイ
一日中
この箱の中に転がって
子供が地球儀を回すように
どうでもいい
退屈な景色を見ている
時々、小さく呻く
滴り落ちる汗を舐める
生き物の味がする
僕は何のために
ここにいるんだろう。
一日、携帯を握りしめて
真っ暗な部屋にいた
部屋の中に
どこにも居場所がなくて
一日ベッドの上にいた
食事も布団の上で食べた
母は時々
様子を見に来たが
黙ってドアを閉めて
出て行った
一度だけ
手を洗いに出た廊下は
寒かった
自分の部屋が
暑すぎたんだろう、きっと
空調の音さえも
耳について苦しいから。
夕方、目が覚めた
気が付けば僕は
素っ裸でベッドに転がっていた
携帯の電池が切れたと
言われたところまでは覚えている
それから飲み直し
どれくらい飲んだだろう
ああもう、しどろもどろ
カラダに力が入らない
まったく夏というものは
さあ、飲みに行くか
一人で盛大にやるぞ。
月が変わった
この夏は
多くのものを失い
同じくらい多くのものを
得るだろう
けれど、出来ることなら
目を閉じていたい
良いことも悪いことも
過ぎてしまえば
どうでもいいことに
変わってゆくのだから
一秒を前に進めるために
今日も生きてる。
いろんな事が
どうでも良くなった
生きていることも
人と関わることも
物を口にすることも
娯楽に興じることも
人から好かれることも
憎まれることも
見放されることも
愛想を振りまくことも
振りまかれることも
真実を語ることも
上手な嘘を吐くことも
ここに存在することも
明日存在することも
どうでもいい
全部、忘れたい。
部屋を真っ暗にして
凌ぐ数時間
思い出しても
仕方のないことばかり
追い掛けてくる
暗闇にいると
自分が過去に戻れそうで
窓の外が
あの日の景色に戻っていそうで
それは未練なんかじゃない
今までもこれからも
ずっと続いてゆく
自分だけの物語。
夢の中で
レースに出ていた
コーナーで何度も競り合う
前のバイクが
どうしても抜かせない
もう駄目か
最後の一台を抜けば
何もかもが手に入るはずだったのに
その一台は
自分の背中のように見えて
最後まで
追い抜くことはできなかった
目が、覚めた。