Wish You A Happy Life
降り積もる 雪に未来を 踏む私


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幸福と不幸の比率

幸福と不幸、つまり

ラッキーとアンラッキーの比率は
人生において五分五分である。

いま逆境にいる人、苦しい思いをしている人は
次に必ずラッキーが待っている。

それを忘れずに生きられたら、
向かい風は決して怖くない。

偽悪という言葉

「偽悪家」は、
決して偽善者の対義語などではない。

偽善者は、実際は悪人、もしくは
善意の無い人間であるにも関わらず

それを隠蔽して
「善人だと思われたい」 人々であるが、

偽悪家の場合は
悪人を装いたいという願望はあったとしても

心の底から 「悪人だ」 と思われたいような人は
まず存在しないはずである。

偽悪とは、嘘偽りの性質を持つものではなく

自己表現のための、一つの
演技に近いものと考えたほうが良い。

衝突、再び

昨日は
父と激しい口論を

というよりはむしろ

一方的に
僕に言う内容ではない文句を

浴びせられてしまい
パニック状態に陥った

携帯を投げ飛ばし
テーブルをガンガン叩き

椅子を蹴り飛ばして

安定剤を
一日の最大量の2倍以上

酒で流し込んで数時間

なんとか発作的な
興奮状態はおさまり

体の震えも止まった

彼とは性格的に
合わない部分が多く

過去に何度も衝突して
救急車を呼んだこともある

けれど
家族なのだから

できることなら
仲良く楽しく過ごしたい

精神疾患を持つ僕が
過激な父の暴言や

理不尽な態度に
平静を保つためには

安定剤程度では
到底歯が立たない

何度も話し合って
ゆっくり冷静に話し合って

お互いを理解したい

生まれてからこれまで
ずっと同じ屋根の下にいた

同じ人なのに

二人暮らしになった途端
こんなに難しくなるとは

自分でも驚くばかり

3本並んだ
500ml のチューハイの缶を

ぼーっと眺めながら

これからの生活の行方を
心の中で密かに思った。

the only way to fall in love

初対面の異性から突然
「好きになってくれ」 と言われて

それが困難であるように、

「恋をしたい」 と思っている間は
恋はできない。

恋というのは、意識的に始める行為ではなく、
自然発生的な要素を持つ、

ある種の
サプライズイベントのようなものである。

多面性と洞察力

人間は、外から見て感じ取れる人柄とはまったく異なる、
別の顔も個性として合わせ持っていることが多い。

少しでも相手のことを知ろうと努力する人はみんな、
表層ではなく、むしろ影に隠れている色々な要素を

真剣に洞察している。

理解と傲慢

一人の人間が
誰か他の人間のことを理解したと感じたとしても、

それはただ 「理解したつもり」 に
なっているに過ぎないことが多い。

人間は一億年かけても、
お互いを完全には理解できない。

だからこそ、ありとあらゆる発言、態度、
表情、雰囲気などをしっかりと観察して

「理解している」 という傲慢に陥らないよう
気をつけなければいけない。

夜酔人

手作りでせっせと作った
氷の入ったグラスに

ブランデーが揺れる

ポテトチップスを開き
気紛れにコーラと

ミネラルウォーターを
微妙な比率で加える

不健康な
大人の一人遊びが

今宵も厳粛に
始まろうとしている

今日の診察で
抜いた血液からは

一体何が出るだろう

医者が怖くて
酒なんて飲めるか

なんか昔

そんな歌が
あったような気がする

夜風の無い部屋で
夜に酔おう。

確かなもの

人間の人生において確かなものは 「生」 と 「死」 だけである。

既に生を受けている人間にとって確かなことは、
「いつかは死ぬ」 ということだけであり、

そう思えば、
何もかもが小さなことに思えてくる。

嘘の本質

真実はどんな場合でも一つだが
嘘が単一の層であることはむしろ少ない。

僕たちは多くの場合、
幾重にもコーティングされた嘘の表面の

一番手前の一層のみを見ているに過ぎない。

冷たい壁

人から拒絶されることは

例えそれが
明示的な嫌悪感でなくとも

自信喪失に
大きな拍車をかける

いつもは
大の字になって眠るベッドも

今日は
タオルケットに巻き付いて

壁に埋もれるように
擦り寄って朝を待つ

このまま

誰も僕のことを
特別な存在として

つまり

恋人や伴侶として
必要とする人が居なければ

僕は寿命を待たず
自ら死地へ赴くだろう

生命として生まれた以上

この惑星に
未来へと続く人類の歴史に

生きた証を残せない者は
潔く去るべきなんだ。