Wish You A Happy Life
降り積もる 雪に未来を 踏む私


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正直ということ

同じ、たった一人の人に
対する気持ちが

こんなにも
揺れ動くのならば

今まで、心の底から

真っ直ぐに
愛してきたと思う

何人もの人たちへの
その思いは

本物だったのだろうか

いつの日も
自分に正直であろうとして

その自分の心が

絶えず変化を続ける
曖昧なものだったとしたら

僕は、本当に
正直に生きていると

言い切れるだろうか

そんなことを
ぼんやり考えていたら

胸の奥を
焼かれるような

思いがした。

暖色

窓から差す光の色が
ゆっくりと

変わり始め

あまりの気怠さに
布団に潜り込んだまま

色温度を増す
カーテンを眺める

夜明けは
長く感じるけれど

夕暮れは
あっという間に

過ぎてしまう

こんなにも綺麗な
オレンジに

包まれるのに。

小さな回復

ゆっくり両目を閉じて
暫くして開けると

少しだけ
疲れが取れた気がする

どっぷりと
眠ってしまうのも

好きだけれど

こんな小さな回復を
こまめに入れるだけでも

随分と気分が違う

今度は
もっと長く目を閉じる

そのまま

ピアノの音色に
聴き入る

ああ、生きてる。

いつもの味

洗い物を終えると
自室に戻り

椅子の背もたれ
一杯にもたれて

「疲れた」 と呟いた

愛される難しさに
疲れたら

思う存分
誰かを愛すればいい

そんな生き方ができたら
どんなに楽だろう

紅茶は
いつもの味

そんなことに
安心している自分が

少し可笑しい。

白と黒の間

ベッドに
仰向けに寝たまま

今日も携帯の光で
天井を色々な角度から

暫くの間
照らして眺めていた

一番美しいのは

グラデーションに映る
中間調の部分で

最も明るい部分でも
暗くて見えない部分でも

なかった

何もかもを
白と黒に分けたがる

今の僕には

全く見えていない
美しいものが

この世界や、人生の中には
あるような気がする

僅か一部の
人間関係を見て

一喜一憂するのは

余りにも
浅はかなことかも知れない。

想いとエネルギー

想いは、届く

今日考えたことの中で
大きなことは

それだけだった

人の想いは
エネルギーを持ち

それ単独で

周囲の環境や
他人の人生に作用する

だから人は人を愛すし

脈々と続く歴史の中で
「祈る」 という行為を

受け継いでいる

偏頭痛に
クスリを食わせながら

真面目に書いたら
笑われるかも知れないと

苦笑した

僕の中にも
まだまだ

想うことが
たくさんあるな。

進む季節

冷えたヨーグルトを
スプーンで掬い

喉に流し込む

こうしている間にも
新しい一日は

どんどん、前へ進む

また、新しい一週間が
12月の初めが

音も立てずに
僕の心を通り過ぎて

冬が、巡る

何故だろう
建物の外から聞こえる

若者たちの声が
やけに苛立ちを募らせる

僕には

そんな風に
一緒に騒ぐ相手さえも

居ないというのに。

道化師

道化師は

人を
笑わせるのが楽しくて

道化をするのではなく

人生の
かなしみに揉まれ

擦り切れた自分を
少しでも笑わせるために

「下らない」 道化を
しているのだと、思う

生きていれば
色々なあだ名が付いた

見る人が違えば

僕がどんな人間なのかも
変わってしまうだろう

結局、行き着く所は
道化師でしかないように

僕は感じる

笑わせて、笑わせて
精一杯強がって

誰も知らない所で
ひっそりと泣く

そんな毎日でも
悪くないのではないか

笑っていて欲しい
僕以外のひとはみんな

ひとり残らず
笑っていて欲しい。

夜中の手紙

寝惚けて書いた
文章ほど

恥ずかしいものはない

夜中に書いた手紙は
必ず、朝もう一度読み返せと

昔から言われているように

目が覚める度
自分が書いたものの恥ずかしさに

慌てて文章を削り

それが、数時間もの間
人目にさらされていたことを

ひどく反省する

最近は
破滅的なものが多い

何だろう

ストレスでも
溜まっているかな。

独り寝の独房

世の中は
人間というセカイは

どうしてこうも
生きづらいのだろう

裏切られるために愛し
騙されるために尽くし

いずれ去る人などのために
心の底まで引っ掻き回される

だから僕は

どんなに愛されている時も
「一人」 でいることを選んできた

もう記憶に無い
名前も数も、思い出せない

今まで何人を泣かせて
何度、一人で泣いただろう

気付けば深い溜息ばかり
ベッドに潜り込んだ

愚か者

今夜も僕の相手は
白いコンクリートの箱か

まるで、独房だな。