舞い上がったままの
テンションの波の中で
どろどろとした
それでいて
ピュアな感情に埋もれる
人との対話は
自分の内面を映す鏡
僕はまた
途方もなく茫漠とした期待を
すれ違う人々に
求め始めてはいないだろうか
冷たくされる度に
心の底で安堵を覚える
歪んだ臆病な僕に
群衆は
微笑んでくれるだろうか
気持ちは
通じ合えるのだろうか。
Wish You A Happy Life
降り積もる 雪に未来を 踏む私
舞い上がったままの
テンションの波の中で
どろどろとした
それでいて
ピュアな感情に埋もれる
人との対話は
自分の内面を映す鏡
僕はまた
途方もなく茫漠とした期待を
すれ違う人々に
求め始めてはいないだろうか
冷たくされる度に
心の底で安堵を覚える
歪んだ臆病な僕に
群衆は
微笑んでくれるだろうか
気持ちは
通じ合えるのだろうか。
SNSのやりとりに
夢中になって日が暮れた
見つめる画面の中に
たくさんの人がいて
それぞれが
みんな精一杯生きている
そのことが嬉しくて
涙が出そうになるのを
じっと我慢した
来るものは拒まず
去るものは追わず
そんなスタンスの中に
人間の真実を見る
僕はあと、どれくらいの人に
受け入れてもらえるだろう
どのくらいの言葉に
想いを込められるだろう。
火曜日の午後
液晶に向かったまま
流れる文字を追う
この広い世界の中で
偶然に巡り会った人たちと
他愛ない会話を交わす
バーチャルな世界と
厳しいリアルの境界線が
ゆっくりと、ゆっくりと
解けてゆく時間
ああ、僕はまだ
生きているんだな、と
指先を見つめながら
思った。
少し肌寒い舗道を
ポケットに手を入れながら
ゆっくりと歩いた
すれ違う人たちは
みんな楽しそうに見えて
僕ひとりだけが
同じ空の下に立ちながら
空回りしていた
意味の無いことと思いつつ
昔を思い出してみる
笑っている僕がいた
たくさんの友達と
楽しそうに歩く僕が
初冬の町に映っていた。
キーボードを打つ手を
躊躇って止めた
自分の呼吸する音が
部屋に響き渡るような
錯覚に囚われては
どうしようもない
淋しさのやり場を探して
また、天井を見上げる
壊れてしまった感情の
ほんの一欠片で
人を求め夢を見る
寒くなった自室を
無機質に暖め続ける
空調の音が
僕を縛り付けている
夜が、来てしまう。
誰とも会話することなく
一日が暮れる
そんな日を何年も送りながら
孤独とは何かを
考えている自分がいた
孤独とは
大勢の人の中にあるもの、と
偉人は言ったようだけれど
僕には
この味気ない毎日が
孤独でなくて何なのか
まったく理解できない
寂しさと孤独は違うもの
そう勝手に結論づけて
僕はただの寂しがり屋だと
いうことにしようか
いつか本当の孤独に
出会える日まで。
「明日のことを思い煩うな」
有名な聖句の一節
それがなかなか、難しい
過去のことは
意外とすんなり忘れる
将来のことが
不安でたまらなく
なるときがある
何の不安もない生活は
生きる意義がないだろうか
小さく溜め息をついた。
淋しいと、ふと思う
人に接する機会が無いから
そんな理由だけじゃなく
誰かにかまってもらいたい
そんな感覚に似ている
一人でも時間を潰せるのが
大人なんだと、聞いた
僕はまだまだ
大人になれないのかも
知れない。
クリスマスが近付く町で
ひとり、ぼんやり
赤い大きな靴を眺めては
ため息をつき
こみあげる何かを、拭う
曖昧な、時間の深淵に
何が潜むかなんて
考えもしなかった頃は
きっと 僕にも
サンタクロースが
見えたのかも知れない
そして
汚れながら堕ちていく
限りあるイノチの中で
たった一つだけ望んだ物が
叶えられず、流れて消える
今年も
汚れながら生きている
こんな僕だけれど、いつか
家族が欲しい、と
願うように呟いて
赤い靴に誤魔化し笑い
今日もまた
何ひとつ、変わることのない
ただの平日になった。
失うものの
想像以上の多さに
手酷く打ちのめされて
自分が小さくなっていく
人は
与えられた生命以外に
何も所有することなど
できない
そう理解したつもりで
日々繰り返す無い物ねだりに
夜を迎えるたび
心が軋んでは折れていく
何もかもを切り捨て
何もかもを奪われ
孤軍奮闘する自分が
あまりにも惨めで
小さく、小さく見える
「いつかまた」
そんな言葉の裏にあるのは
放擲と疑心暗鬼だけ
壊れていく心を
崩れていく調和を
僕のセカイを
ここに描いて欲しい
誰か。