真っ暗な部屋の
僕の定位置
ベッドの上
部屋の隅っこに
膝を抱えて座った
暗い部屋の中で
冷たく吹き下ろす
空調の風と
明々と光を放つ
いくつかの液晶だけが
異質に感じられ
その違和感が
静かに響く歌声
「ロング・バージョン」 で
見事に中和されている
こんな風に
静かに過ごす時間が
今の僕には
何よりも幸せで
もしも、今
恋人を作るとしたら
真っ暗な部屋で
無口にワインを酌み交わし
時々、視線を合わせては
静かに笑い合って
疲れたら
お互いにしなだれかかり
やがて眠ってしまう
そんなひとが
いいと思った。