僕たちは
ひとりひとりが欠片で
運命の人と出会って
初めて一人の人間になる
そんなことを言う人がいる
「一人の人間」 なんかに
なってしまったら
それを
真っ二つに引き裂くような
別れ際の苦しみは
どれほどだろう
人は生まれたときから
誰もが 「死」 に向かって
歩き続けている
どちらかが死ぬまで
添い遂げたとしても
いつか別れの時は
静かに訪れる
別々の人間同士の別れさえ
胸を引き裂くほどの
痛みを伴うのだから
僕は、自分を欠片だなんて
思いたくないし
他人を
ひとつの欠片だなんて
到底、思えない
「気がつけばいつもそこに居る」
そんな関係がいいと思う
水のように、空気のように
意識しなくても
相手がそこに居るんだと
強く感じる気持ち
それを持ち続けていたい。