「寂しい」 と思いながら
コーヒーを口に運び
溜め息をついた
僕の寂しがり屋は
今に始まったことではない
生まれてから今まで
誰といても
寂しさを拭えたことなど
なかったように思う
それは
この星に、空に
地面に、空気に
すべての人に対して
僕が 「異物」 である
という感覚
ひとり、浮いている
行くあてもなく人畜無害に
されど、曖昧な意志を持ち
たゆたう
だから寂しさを感じる
笑っていても
幸福の絶頂にいたとしても
きっと僕は、一抹の
少し控えめな寂しさを
心の隅に飼っていると思う
今もこの星にいながら
そこからひとり浮いている僕に
やわらかな安定剤などでは
どうしようもない。
本当に
どうしようもないな。