何かに
取り憑かれたように
高揚する気分と
恍惚とした感覚の中で
一週間ほどが経った
嵐が去ったあと
猛然と降り注ぐ憂鬱は
純然たる敵意を持って
僕の感情を踏みつけ
「何もしない」 という
選択肢以外
僕には選ぶことが
できなくなってしまう
そんなことを
これまでに何度
これからも何度となく
繰り返しながら
僕の心と、感情
時間と人生の大部分が
意志も持たないままに
一人歩きして
僕はそのたびに
「誰か」 との
一体感を体得しては
改めて
「ひとり」 を痛感する
そんな繰り返しの中
淡々と時を浪費してゆく
弱音を吐くほど
甘えて生きられるような
歳でもないのに
そう思いながら
秒針の音を拾う夜
大丈夫
僕は、まだ行ける。