ひとり
天井を眺める夜は
特に理由も無く
淋しさばかりが募る
やりきれず起きだし
紅茶に少し口を付け
デスクトップに
雑然と保存されている
書き散らかした
草稿を開いては閉じ
また開いては、閉じ
ひとつも形にならず
やっぱり駄目だ、と
ふてくされたりする
気持ちが沈む日は
書き物など
できたものではないし
無理矢理に
書き上げたところで
人の心になど
響くわけがない
孤独と対峙する
静かな真夜中の部屋
ヘッドホン越しの
優しい音楽だけが
僕と世界を
辛うじて繋いでいる
そんな気がした
恋しい、侘びしい
たとえそんな感情が
何の意味も価値も
持たないような
感傷であるとしても。