何も書く気が起きない
そんな夜は
「今日は書けなくていい」
きっぱりと
そう思える自分になれたら
どれほど
気持ちが楽だろうかと
ときどき、考える
詩も、歌も、句も、曲も
こうして書き散らす駄文も
大した違いはないし
誰かからお金を頂いて
書いているものでもない
書かなければ
創らなければ、と
焦っている時に限って
往々にして
人生のどこかで出くわした
素晴らしい文章を
曖昧な記憶で
へたくそに模倣して
とんでもない駄作が
出来上がるもの
僕が書くものは
「僕」 を表現していなければ
何の意味も成さない
その時間を生きた証には
成り得ないのだ
書けないことが苦しければ
読むのはどうだろうか、と
古い文学小説をめくり
友人の撮った写真に
胸を打たれる
そして、気付いた
言葉は
覚えなければ喋れない
創作もきっと
最初に感動がなければ
生まれないのだと。