夕方に空けた
缶チューハイを皮切りに
深夜になって
友人たちが 「おやすみ」 を言う中
延々と未だに
一人で缶を指にぶら下げて
飲み続ける
この世界には
嬉しいことも、悲しいことも
同じくらい溢れているけれど
同時に存在する
得体の知れない理不尽さが
どちらか一方の極で
やっと安定して
慣れかけたという頃に
抗いようのない勢いで
そのバランスを壊していく
その哀しさに耐えられないから
良くないことと知りつつも
ひたすら
酒と安定剤を流し込む
先が見えていることには
容易に耐えられる
けれど
いつ崩れるかわからない
土台の上を歩き続けるには
あと数センチだけ
僕には勇気が足りない
ろくに酔えもしないままに
うっすらと、そんな気がした。