実に一週間ぶりに
掃除を終えた部屋の
窓を小さく開けた
体中に纏わり付くような
高い湿度の不快感とは
まるで正反対の
涼しくて透明感のある風が
僕を通り抜けた
梅雨が明ければ、夏
例年、猛暑には
ウンザリしているけれど
今年の夏は
少しだけ変化のある
普段と違った夏になりそう
そう考えるうち
「夏も悪くないな」 と
呟いている自分に
案外、単純な生き物だなと
失笑する
何を得ようと、何を失おうと
それが物であろうと
大切なひとやイノチであろうと
時間はすべての人に
平等に流れている
たとえ僕がこの先
どれだけ生きようとも
たとえ僕がこの先
どんな末路を辿ることに
なろうとも
こういうのを
「しあわせ」 と
呼ぶんだろうな。