昔なじみの女友達と
大阪で会って
あれこれ話しながら
ゆっくりと飲んだ
彼女と会うのは
実に八ヶ月ぶりで
会うたびに
少しずつ大人になる
彼女を見ていて
心から嬉しく思った
バレンタインに
一人で騒いでいたと
電話で漏らした僕に
こっそり買った
チョコレートをくれるなど
彼女らしい思い遣りは
相変わらず健在で
「大人に気を遣うな」 と
言えない年齢に
二人ともなったんだと
僕は、素直に受け取った
酒が弱くなった、と
それほど注文もせずに
近況報告と
雑談で話し込む夜
彼女がまだ
中学生の頃に知り合い
本当にときどき
こんな風に会いながら
今でも僕を
「友達」 として見てくれる
そんな彼女にとって
僕はどんな存在なんだろう
どんな存在に
なることができるだろう
僕には子供がいないから
若い人の成長した姿と
変わらない長所を見ると
安心して嬉しくなる
こんなことを思うのは
彼女の友情に対して
失礼かも知れないけれど。