Wish You A Happy Life
降り積もる 雪に未来を 踏む私


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彼の歩いた道

22度もある室内が
今日は肌寒い

襟下あたりで切った髪を

また、背中あたりまで
伸ばそうと決め

体重計に乗っては
あと何キロ痩せようと思い

深夜は相変わらずの過食

自己嫌悪にまみれる午後は
憂鬱に埋もれる

何をする気にもならず

何もしなければ
それはそれで、また苦痛で

散歩をしてみては
という友人の提案に

「寒い」 とだけ答え

腹の底では
外を歩くのが怖いのだ

楽しそうに
過ごしている人を見ることで

その空気の外へと
追い出されてしまい

自分が何のために
その路上に存在するのか

そんな

疎外感を味わうのが
恐ろしいだけなのだ

最近は
寝ても覚めても

太宰治、一辺倒

彼が歩いた道を
いま、僕は辿っている

とさえ、思う。

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