夜通しリピートで
鳴りっぱなしの音に
眠りを遮られ
目を覚ます
枕元に
クスリのシート
机にも
シートの切れ端
飲みかけの
ペットボトルの水の
透明さが
薄明かりに哀しくて
どうにもやるせなくて
暗い部屋の中で
右に寝返りを打ったり
左を向いたり
枕元のゲームを
やおら手に取ってみて
すぐに飽きてみたり
とにかく行き場が無い
大きな欠伸、ひとつ
カーテンを少し開けて
外の様子を窺う
いつもと同じ景色は
雨に染まっている
ああ
意味も無く
ひとしきり落胆して
シャカシャカと
鳴り続けている
音に興味を惹かれ
ヘッドホンを
耳に押し込んだ
このまま、このまま
きっと僕は
まだ生きていける。