目を覚ますと
見慣れた自室が
どこか薄暗い
牢獄のような場所に
感じられた
激しい胃痛や
胸焼けが襲い
なす術も無く
ただぼんやりと
横になっていたけれど
それは
単なる暴飲暴食のため
というわけでは
なかったかも知れない
たとえ血を吐くような
人生の終局にあったとしても
僕はきっと
同じようにこの
見慣れた天井を
見つめていただろうと思う
午後も遅くなり
なんとか起き出したものの
よく考えたら
いまの僕には
やらなければいけない
つまり
人様に対して
責任を負うような仕事は
一つもないのだと
改めて気付き
声を殺して
少し、笑った
暑い日が続く
真夏にはどうなるんだろう。