初夏の空港
よく晴れた日が 続く
暖かな 週末の午後
空港へ 遊びに行こうと
貴方を 誘ってみた
誘導灯が 見える
滑走路の傍の 土手は
飛行機が 煌めきながら
目の前を 通り過ぎる
大きいね すごいねと
子供のように はしゃぐ貴方
渋滞に疲れて 曇った顔が
嘘のように 輝いた
色褪せない 恋心の
背中を愛情が 優しく押して
秋と冬が過ぎ 春を通り過ぎ
今も変わらず 笑う二人
大きいね また来たよと
携帯のカメラを 振り回す貴方
ここへ誘って 良かったんだと
幸せをまた 刻めた
色褪せない 恋心は
静かに けれども力強く
笑い合える日にも 涙する日にも
二人を 未来へと運ぶ
そろそろ 帰ろうかと
帰りが 遅くなるねと
少し肌寒い 夜の砂利道に
二人分の 靴音が響く