チョコレート


降り出した 雨に
気付いた 昼下がり
貴方の 腕と
優しい雨音に 溶ける

「降り出したね」 と
無邪気に 笑う貴方
初めて会った 瞬間に
恋した 少年の笑顔

ねえ こんな風に
ねえ 何でもない幸せを

いつまで 私は
貴方と 分け合えるのかな

コンビニへ 立った
貴方の背中が ドアで
今にも 隠れそうになり
涙が 溢れてきた

傘も 持たずに
私の 大好きなチョコを
たくさん たくさん
買ってくるはずの

貴方が どうしようもなく
愛しくて

涙が 溢れてきた