各駅停車


貴方の 暮らす町が
少しずつ 離れてゆく
いちばん端の 席に座り
流れる色を 眺める

私の 一人きりが
少しずつ 近づいてくる
開いては閉まる ドアを見つめ
深く ため息をついた

二人で過ごした 時間を
少しでも 引き留めたくて

貴方がいなくても 平気な
私に なりたくなくて

最後の 駅に着いても
泣かずに ホームに降りる
貴方と私は つながっていると
揺られながら 信じたから